ダイソー アリ観察ケースで、蟻の長期飼育可能な本格的な石膏巣を製作

ダイソー アリ観察ケースを入手

ダイソー アリ観察ケース

百均で、蟻の飼育ケースが出ている事は知っていたのだけれど、近所の百均には無くて、セリアにもダイソーにも無い状態。おそらくは、夏休みの自由研究などに向けて製品化された子供向けのケースだと思われます。
厚み的にも、構造的にも良さそうなケースですが、無いものは仕方ありません。ぼくは、ダイソーネットストアで買うことにしました。

型を製作する

弾力性があるシートを入手する

スポンジシート

これは、どこで入手しても良いのですが、せっかくなのでダイソーで購入しました。
表面を開閉できないプラケースなので、ある程度弾力のシートが必要です。

蟻の巣の型をとる

このように型を取るためにスポンジシートに図を描いてみます。
中に入れるとイメージしやすいかもしれません。

スポンジシートを重ねる

スポンジシートを、何枚か重ねて、接着剤で貼り付けてみます。ケースの厚みより、少し暑くても、弾力があるので入ります。

カットしたスポンジシートをケースに入れてみる

カットした、スポンジシートを、ケースに入れてみました。
ちょっと石膏を流す領域が狭そうですが、このままやってみます。

石膏を流し込む・・しかし失敗

ケースに石膏を流し込んでみました。
当然ながら、スポンジには浮力があり、何らかの形で押さえつけるような感じで入れないと浮いてしまいます。
ここでは、それはクリアしていますが、石膏が入る領域が少なすぎて、取り出すときに割れてしまいました。つまり、失敗です・・


気を取り直して、型も再設計

型を再び製作

再設計した、蟻の巣の型

一番表面は、これまで使っていたスポンジシートを使っています。理由は、やはり弾力にあります。あと、欲張りすぎずに、石膏を流し込める領域を増やしました。

裏は、ゴムシートと、ウレタンシール

ゴムシートをスポンジシートの型に貼り付け切断

ゴムシートを、ハサミやカッターナイフで切っています。どころどころに、丸く切断したゴムシートを貼り付けています。使った接着剤は、Gクリアです。
二段貼り付けている部分がありますが、上に貼っているのが、ウレタンシールです。
この状態ですら、浮力が働きますので、浮かないようにストッパーとして利用しています。

ケースの中に、型を入れてみる

きちんと型が固定されているか確認してみる

ここでは、三カ所に、ウレタンシートのストッパーを貼りました。
このケースは、横幅は一定ですが、厚みの部分は、上部に行くほど、わずかながら広くなっています。ウレタンシートの厚みを調整する必要があります。これはハサミで切って調整しても、十分に可能です。

ここで、必ず必要な事

ケース側面に、スポンジシートを入れる

ケースの側面に、スポンジシートをカットして入れます。これは浮かないように、やや幅広に調整しながらカットして、割りばしなどの棒で押し込みます。
ちなみに、巣の型の位置を上手く調整するのにも、割りばしなどの棒は役にたちます。
ところで、なぜ側面にスポンジシートを入れたのかというと、ここに石膏のあそびを作るためです。
このケースは、厚みに関しては上に行くほど広いので、そちらは取り出しの時に問題にならないのですが、幅は一定なので、石膏巣の側面に、あそびが無いと、取り出しに苦労するか、或いは取り出せない可能性もあります。


二度目の挑戦、再び石膏を流し込む

ケースに石膏を流し込む

ケースに、石膏を流し込むわけですが、ここでは、何回かに分けで石膏を流し込む事をおススメします。というのも、型には、未だ浮力があり、一気に石膏を流し込むと、型の形が崩れて、おかしな形になりかねません。あと、ケースをやや斜めに置いて、型を浮かせる事をおススメします。
こうして数回流し込む事で、巣の形が安定します。


石膏を最後まで流し込み、硬化させる

最後まで石膏を流し込みます。上の部分は、ギリギリまで入れないほうが、後に石膏の取り出しの時に苦労しないと思います。
石膏の硬化ですが、化学反応で、ケースが一度温まりますので、それが冷えるまで待ちましょう。


ケースの裏面に、小さな穴をあけ、石膏を取り出す

ケースの裏の小さな穴

ケースの裏に、ドリルで小さな穴をあけます。これを、裏面両側と中心に開け、側面に入れていた、スポンジシートを抜き取ります。
ここから空気が入りますので、コンコンと床にケースを打ち付けると、石膏がずれ落ちます。
それだけでは、ウレタンシートのストッパーなどもありますし、石膏は最後まで出てきません。
そこで、この小さな穴から、ドリルの裏側を差し込み押し出します。この時、側面に作っていたあそびが役にたつと思います。両側中央から、ぐらぐらさせて、ある程度石膏が出てきたら、そこからは手で引き抜きます。

取り出した石膏

取り出した石膏巣ユニット

石膏巣を取り出すことができました。
ここで、今しばらく乾燥させ、バリをとり、一番上の部分、この場合は、右から、細密ドライバー等で、型をめくり出します。上手に取り出せば、型は壊れませんので、再利用が可能です。
取り出したあと、角になる部分には面取りというか返しのような感じで削ると、蟻が上手く掘れず、石膏巣を壊しにくくなるようです。

型を取り除いた石膏巣をケースに入れると、巣のユニットは完成です

完成したダイソー アリ観察ケースを使用した石膏巣

このような感じで、石膏巣をケースに差し込むと、巣の部分は完成です。
正確には、石膏を1週間ほど乾燥させてから入れるのが正解です。ここでは、手順なので、すぐに入れてみましたが、また取り出して乾燥させる予定です。

要は、蟻に特化したプラケース

ダイソー アリ観察ケース 石膏巣

これは、そもそもが、蟻に特化したケースで、厚みといい、蟻が好む空間を作るのに適していると思います。
要は、昆虫用のプラケースを薄くして、小さい蟻が逃げないような蓋を作ったものという感じです。
上の蓋を開けることで、注水もできますし、下に開けた穴は、水を入れすぎたときの水抜きにもなるかもしれません。
立て置き型の巣なので、観察もしやすいと思います。
巣は、これだけでは機能しませんので、餌場が必要になります。
石膏が乾燥したら、餌場の設置を行ってみる予定です。

Posted by 中村 智道

映像作家・写真家
2018年に体調を壊してから、現在に至るまで、まともな制作が出来なくなったことから、極力エネルギーを使わずに制作する方法を考えています。
みどりの王様は、その実験的な試みで、なるべく消耗することなく制作する方法をこれで考案中。
ペットの撮影も、案外出来ます。気楽にお声をかけてください。
無理の無いよう、のらりくらりとやっていきます。

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