知り合いが、拾ったスズメの雛を持ってきてしまった

衰弱してはいるけど、本当はいけないスズメの雛の保護

なんと言いますか、知り合いが落ちたスズメを持ってきてしまいました。
いや、そういうのは基本拾ってはいけないわけですが、道路に落ちてたのと衰弱してるっぽいということで、なんか押し付けられた形のような気もします。

この場合、基本放置が原則なのですが、まさか持ってこられるとは・・
自然界の場合、これで死んだとしても、仕方がないことなんです。雛のほとんどは死ぬ運命にあって、それだけに多産なわけですね。
スズメが一生に、何羽の雛を生むのかは知りませんが、多く生まれた雛のうち2羽を除いて全滅するのが、自然界の掟なのです。
そうでなければ、スズメは増え続けることになりますよね?

で、様子を見たところ、比較的羽毛は生えているものの、歩くような力は無く、糞は濃い緑色の下痢・・これは危険な状態ではありますね・・確かに。
この濃い緑色の下痢は、飢餓便で、要は栄養を取れていない状態・・下手をすると、こういう雛は一時間以内に死んでしまうこともあります。

鳥類は、とにかく低血糖に弱いため、速やかに血糖を上げてやる必要があります。ここをクリアしたら、様子見ですが、衰弱している分、今夜は徹夜かもしれません。

ただし、猛烈な速さで成長している雛だけに、回復も早いのではないかと予測します。

 

 

まずは、強制給餌

医療用のシリンジ 何故か家にあったものを保管していた

弱って目を閉じている雛ですが、とりあえず、血糖を上げるために餌を与えます。インコのために、たまたま持っていたシリンジですが、こんな時に活きました。

スズメの素嚢(そのう)はとても小さく、インコのように大量の餌を入れることは出来ませんが、とりあえず、この中を柔らかい餌で満たす必要があります。
基本ですが、餌は体温程度が必要です。血糖を上げるために、少量の砂糖も入れてみました。
これで、動けるようになれば、次の段階です。

急な事なので、色々と事後の撮影となります。

入手可能な餌を手に入れる

近所のホームセンターで入手した、魚粉入りのすり餌

たまたま実家にいたのですが、実家は田舎で、それほど気の利いた餌は入手出来ません。あと、最初の餌はインコ用のブリーダータイプのペレットを粉末状にしてそれをお湯で溶かして、糖分を若干入れて与えています。

素嚢に餌を入れた後、保温をして、買い物に出かけました。
インコ用のフォーミュラでも良いかもしれませんが、スズメの雛の場合は、インコよりずっと肉食性が強い雑食なので、動物性たんぱく質が入っているこれにしました。

九官鳥の餌のほうが、栄養的には良さそうですが、あれは水で膨れすぎるので、とりあえず、伝統的なすり餌で対処することに。
残念ながら、スズメやカラス、ムクドリのための専用フードは無いので、これで我慢するしかありません。

 

 

まだ、目が半目なものの

餌を与えて、しばらくすると、一応、立ち上がるレベルに回復しました。血糖値が戻ったのかもしれません。

次に、チュッチュッと舌を鳴らして、反応があるか、様子を見ます。
鳴き声をあげましたので、反応がありますね。これは普通に餌を与えられるかもしれません。

素嚢に餌が残っているので、もうしばらく様子見です。

 

 

有り合わせですが、ケースを用意する

もう気温は高いですが、雛は少しの気温低下にも弱いので、ヒーターを使う

実家には無いかな?と思たのですが、ヒーターがありました。
とりあえず、これで、雛は移動しながら体温を調節することに期待します。

このケースは、オキナインコの雛を迎えたときに付いてきたものですが、ネズミの保護等でも使用しています。

なんか、動物好きだと、色々な生き物が、勝手に集まるものなんですね。

 

 

インコ用しか持っていませんが、給餌用スプーン

数時間後、スプーンから餌を食べてくれたスズメ

数時間後、こちらの声に反応して、口を開けましたので、餌を与えました。これで給餌は成功、今後、ぼくが与える餌を食べてくれるはずです。

しかし、インコ用の給餌スプーン大きすぎるでしょう。小さなマメルリハもこれで良いのですが、嘴の形状が根本的に違うため、とても与えにくいです。
何か、もう少し形状の良いものがないものか。

うちは、ミルワームを自家繁殖していますので、もう少し元気になったら与えてみる予定です。
ただ、ミルワームの外皮は消化しにくいため、あまり多くを与えると、内蔵に詰まってしまう可能性がありますので、注意が必要です。

とりあえず、深夜まで、餌を与えて、体力が回復しているか様子見、翌日死んでたら後味悪いですが、そういうことも想定しなければなりません。

しかし、困ったな・・

2019/07/13 昼頃 追記
結局、スプーンは餌を与えにくすぎるので、シリンジで餌を与えています。

 

 

役所に一応連絡してみるか・・

回復してきたスズメ

以前、保護した動物の関係で、役所に行ったこともありますが、基本的に元にいた場所に逃がすようにというテンプレ発言しか帰ってきません。専門家も、テンプレ通り、そう答えるでしょう。ぼくも、他人には、そう答えます。

ですが、車通りが多いバイパスの下での保護とのことで、衰弱していることもあり、嫌な予感がするのも確かです。確かに高架橋下には、スズメの雛等が、よく落ちているわけです。
あと、返そうにも、場所がよく分かりません。

こうなってしまうと後味が悪いわけですね。困ったな・・
ぼくも体調が良くないわけで、大変なわけです。

とりあえず、一時保護という形をとって、成長するまで世話をして、逃がすかどうするか考えるしかないかな・・

 

とりあえず名前が必要かな

スズメの夢露(めろ) 

名前は、パートナーが、夢露がいいと言うので、そういうことにしました。
餌やりの時に呼ぶ名前ですね。

明日は土曜なので、月曜にでも役場に連絡してみるかな・・

2019/07/15 追記

完全に回復したようですが

餌もよく食べるし、元気になったわけですが、何だか通常のサイズに比べて、随分と小さい気がします。
あと、足を使って移動する能力が、とても低い・・大丈夫かな?

Posted by 中村 智道

映像作家・写真家
2018年に体調を壊してから、現在に至るまで、まともな制作が出来なくなったことから、極力エネルギーを使わずに制作する方法を考えています。
みどりの王様は、その実験的な試みで、なるべく消耗することなく制作する方法をこれで考案中。
ペットの撮影も、案外出来ます。気楽にお声をかけてください。
無理の無いよう、のらりくらりとやっていきます。

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